サントリーのセクハラ動画に作為的なものを感じると言う話。
サントリーの製品PR動画が、セクハラ動画だと炎上しています。サントリー側は、炎上を受けて僅か一日で動画の公開を中止しています。
公開を中止したにも関わらず、ネット上には、その問題の動画が転がっており、いまも見ることができます。
サントリーと言えば、記憶に新しいのは、レモンジーナの品薄騒動、景品のトートバックのデザイン盗作騒動ですが、それ以外にも、これまでに何度か炎上を繰り返しています。
それ故に、炎上経験者であるサントリーの、対策が講じられているであろう社内のレビューを経た動画が、このように、いとも簡単に炎上するとは到底思えないのです。
YouTubeに上がっていた動画を見てみましたが、正直言って嫌悪感すら覚えました。理由は、女性を明らかに、性の対象(商品)として見ているからです。商品名が「頂」なので『絶頂うまい出張』をかけたのだと思いますが、女性の仕草やポーズ、セリフの言い回しにAVの香りがプンプンします。
同じ女性を題材にした動画で炎上したルミネは、働く女性応援動画となっており、出てきた女性は働く女性であり、性の対象でも商品でもないので、後味の悪い、気味の悪い不快感ではありませんでした。不快に思うのは、上司のパワハラ発言であり、女性を性の対象として見ることに対する嫌悪感ではないのです。
ハフィントンポストの記事に広報のコメントがあり、『炎上させる意図はなかった。』とありますが、恐らく、炎上は、織り込み済みだったのだと思います。
毎年、各社から新製品が出るビール業界、競争も熾烈です。熾烈だからこそ、ターゲットの消費者である20-30代サラリーマンへのインパクトのあるアプローチが必要なのです。
その点、炎上商法は効果的です。炎上させることにより、人々の関心や話題が商品に集まります。公開を中止した動画も、どこぞのサイトでアクセスが集まります。炎上させるのも、人を不快にさせればいいのですからそう難しい話ではありません。炎上のほとんどは不快感から生まれるからです。
炎上織り込み済みで攻めるのであれば、日清のカップヌードルのように、面白いと笑えるPR動画にして貰いたいものです。