安直な働き方改革の在宅勤務は、やがてオフィス勤務に戻るのでは、、と言う話。
日本よりも先に在宅勤務を導入していた米ヤフーや米IBMが在宅勤務からオフィスに人を戻す流れになっています。
周回遅れの日本企業が、働き方改革だとかライフワークバランスだとかの流行りで、安易に在宅勤務を導入するとやがて機能しなくなり、オフィス勤務に戻ると思います。
日本の、特に首都圏の通勤事情を考えれば、サテライトオフィスや在宅勤務は、労使共にメリットのある制度です。会社側にすれば、家賃の高いオフィスを借りる必要がなくなり、社員の交通費も大幅に削減できると言うメリットがあります。社員に取っても通勤時間の削減と何より通勤のストレスが無くなります。
しかし、在宅勤務は、社員が本当に働いているかどうかの管理が非常に難しくなります。在宅勤務していますと言いつつ、海外旅行されていても分からない訳です。なので発想を成果主義に転換し、パフォーマンス測定を厳密に実施する必要があります。
評価測定の可能な職種で、管理者側にある程度の大らかさがなければ、社員が毎日働いているかどうかの管理に音を上げてしまうと思います。
営業であれば、客先訪問数や数字を達成しているか、エンジニアであれば納期までにプロジェクトが終了したか、です。
毎日、Webカメラで社員が働いているかどうかのチェックなんてやっていたら、管理コストだけで大変な訳です。
前職は、work at home と言えば、どこで働いていても何も言われませんでした。エンジニアの中には、オフィスに顔も出さない人間が何人もいました。 All Hands meeting と言う全社員ミーティングで、初めてお目にかかる人もいたくらいです。しかし、、その際も、幾つか暗黙のルールがありました。携帯電話には必ず折り返しをする、メールには必ず返信をする、そしてリモートでも必ずミーティングには参加すると言うことです。もちろん、きちんとパフォーマンスを出すことは最低条件です。
在宅勤務は、働く側に取っては、メリットばかりではありません。その仕事が、100%在宅で可能と言うことは、その仕事は外注が可能で、社員である必要がなくなるからです。そうなると、その人のバリューを見せなければ、どんどん外注に取って代わられると言うリスクもある訳です。
労使が意識改革をする働き方改革でなければ、安直に流行りだけで在宅勤務を導入すると、やがてオフィス勤務に戻ってしまうのではと思います。