『負けに不思議の負けなし』で、負けるには必ず理由がある。と言う話。
初夏を思わせるような快晴の土曜日の午後。元同僚から、上司が変わり、そろそろ職を失いそうだとメッセージがありました。
爽やかな気持ちの良い週末、彼女は、仕事の事で悶々としているのだと思うと何だか気の毒になりました。
彼女は、かつて勤務したA社の同僚です。部門こそ違っていたのですが、ひょんなことから会話を交わすようになり、良くランチに出掛けました。
直接の絡みはなかったのですが、周囲から漏れ聞こえてくる彼女の評判は、決して芳しくはありませんでした。
人一倍の努力家で、頭の回転が早く、英語も堪能なのですが、海の向こうにいる彼女の上司や、一緒に動く営業からは何故かバッテンをつけられていました。一度、彼女の上司と話をする機会があったのですが、他人の考えを認めない融通のなさや、他人を否定するネガティブな発言が評価を下げている要因のようでした。
本人に悪気は無くとも、一生懸命やる余り、自分の思いが強くなり過ぎ、それが営業の思惑と衝突してしまい、他人を否定するようなネガティブな発言に繋がってしまっているようです。
抑えられれば良いのですが、信念を曲げない我の強さも災いしているようでした。
私はやがて転職し、彼女と会うことも無くなったのですが、数年前からSNSで繋がり、近況を何となく伝え合うようになっていました。
彼女もその後、数社へ転職を果たし、そしてようやく自分のことを認めてくれる上司に巡り会えたと喜んでいたのも束の間。その上司が、競合他社へ転職をしてしまい、新しく来たマネージャ氏との折り合いが悪く、職を失いそうだと言うメッセージに繋がります。
『負けに不思議の負けなし』プロ野球の野村元監督の名言です。
負けるには(失敗するには)必ず理由があると彼女を見ていてつくづく思います。