エージェントO氏のゴールデンルートの話。
ニュースでは桜が満開と報道していましたが、千鳥ヶ淵は満開まであと一歩といったところでした。満開って完全に全ての花が咲かなくとも満開と表現するのか、不思議なところです。
ところで、殿(かつてのカンマネ)には、必ず一緒に付いて行く腹心の部下が2名います。なぜ、あの殿について行くのか、周囲は首を傾げていましたが、殿についてさえいれば、苦労せず、高い給料で採用してもらえるというメリットがあるからなのかも知れません。殿からしても、信用のできる部下を手元に置いておけるので安心なのだと思います。まさにwin-winの関係です。
そして先日。殿の転職した会社へその腹心の部下2名が入社したそうです。
マネージャが転職するとチームメンバーを新しい会社へ引っ張るのはよくある話です。会社によっては、他社、特に競合からの引き抜きをさせないため、誓約書にサインさせたりするのですが、チームメンバーが自分の意思で退職しますと言い張ったら、元マネージャから引き抜かれたと証明できませんので、結局うやむやになってしまいます。
引き抜きに関しては、忘れられない思い出があります。
当時、競合するA社とB社がありました。(その後、B社は、A社に買収され同じ会社になってしまうのですが。)
B社からA社へどんどん人を引き抜いていたエージェントO氏がいました。O氏曰く、ゴールデンルートとのことです。
彼は、A社から候補者サーチのリクエストを受けるとB社の社員をリサーチします。既にB社から何人も引き抜いていたので人の情報も潤沢に集まります。
そして、O氏最大のプロジェクトが、B社のとある部門ごと、A社に引き抜くというものでした。恐らく総勢10名前後だったと思います。まず、マネージャが転職、そこから徐々にチームメンバーを転職させて行きました。
どうやらO氏とその部門のマネージャ氏との間で話が進んだらしく、チームメンバーのインタビューは万全を期して、A社ではなくホテルの一室で秘密裏に行われたそうです。
マネージャ転職後、数ヶ月かけてチームメンバーはA社に集結しました。
この話は、A社の中でも話題になったくらいです。公然の秘密ではありましたが。
成功報酬で儲けたO氏は海外に別荘を買ったり、暫くは羽振りのいい生活をしていました。
しかし、、B社がA社に買収され、O氏のゴールデンルートは断たれることになります。
その後、O氏がどのような生活をしていたのかは知る由もありません。一説にはゴールデンルートで稼いだお金で海外に移住したとか、別の仕事を始めたとか、色々聞きましたが定かではありません。